
前ステップでは、肩の簡単な改造と、膝の改修を行いましたが、今回も引き続き脚の組み立てと、腰の改造を行います。腰部分はなかなか改良ポイントが多い様です。
◎STEP−5 製作4
本ステップでは腰の改良を重点的に行います。このEz-8の腰部分は、結構改造の余地が在りそうです。主だった改造点は、以下の箇所です。
1.前面装甲の左右独立可動化
2.後面装甲の可動化
3.腿の可動範囲の拡大
(4.腰の前後可動範囲の拡大)

図 問題の多い腰パーツ
まずは、前面装甲の左右独立可動化から。このパーツは左右が繋がっている為、そのまま組み立てると、片足を上げただけで両方とも持ち上がってしまい、大変カッコ悪いです。これは直さなくてはいけません。と言っても、このEz-8のパーツ形状ならそれ程難しくはありません。まず、腰洗面装甲を左右に二分します。ここで下左図を見て頂ければ解ると思いますが、左右の中心で切断していません。理由はこのパーツの中心部には、腰パーツ側にホゾがあるからです。どうせ隠れる部分なので、特に中心にこだわる必要は無いと思います。分割したら、今度は各パーツの抜け防止にプラ板を貼り付けます。この抜け防止のプラ板の接着面は、プラ板の厚み分だけ削っておきます。削っておかないと、その分外側へ飛び出してしまい、スタイルを損ねてしまいます。

図 腰前面装甲の二分化 図 抜け防止のプラ板を接着
次に、腰パーツの本体側を加工します。先ほどの抜け防止用のプラ板が入るスペースを作ります。と言っても、ヤスリで溝を切り込むだけです。各可動パーツの抜け防止プラ板が干渉しない様に切り込みます。

図 抜け防止用溝の切り込み 図 腰部前面装甲の各個動作
今回は量が多いのでどんどん進みます。次に腰両側面パーツの改造です。これは背面パーツを可動式にする時、この両側面パーツを固定するポリキャップの固定が出来なくなってしまうからです。元々のパーツ形状がヘンと言ってしまえばそうなんですが、ここは背面パーツからポリキャップ固定部分を独立させる為に、以下の様な手段を取ります。

図 ポリキャップ固定パーツ用スリット 図 ポリキャップ固定パーツ
腰パーツ本体に、上左図の用な溝を掘ります。その溝に上右図の用なプラ板を重ねて作ったポリキャップ固定パーツを差込み、腰両側部のパーツ用のポリキャップを固定します。この時、ポリキャップのサイズに合わせて、溝を切り込む位置を決めます。また、上右図パーツも、ポリキャップの摩擦力を上回る程度の強度が必要ですので、注意が必要です。但し、スリットに固定したあとからポリキャップを挿入するため、ある程度弾性も必要です。今回は厚さ0.5mmのプラ板を2枚貼り合わせて作りました。実際に上図パーツを組み合わせると、下図の様になります。

図 ポリキャップ固定パーツ組み合わせ
次に腰部背面パーツの可動化です。腰部背面パーツは、元の状態では下左図の様になっています。この状態から可動化させるためには、下右図の様に全て取り除いてしまいます。但し、このパーツの可動用パーツの取り付けや、腰パーツ本体との取り付け距離を明確にするため、接続部の上下辺だけは残して置きます。

図 元の形状 図 加工後
下右図に、腰部背面パーツと腰パーツ本体を接続する可動パーツを示します。これを、上右図パーツと結合したものを下右図に示します。

図 腰部背面可動パーツ 図 可動パーツ接着
可動パーツを取り付ければ、あとはこのまま腰パーツ本体に接着して、可動化の完成としても良いのですが、上右図を見ても解る通り、内側は結構ボロボロです。しかも可動部分が丸見えで、少々美しくありません。腰部背面パーツの内側にパテでも盛って、埋めてしまっても良いのですが、乾燥に時間が掛かる上、更に整形等加工が必要になるため、私はあまり好きではありません。今回はプラ板で隠す方法を使います。前ステップで行った事を応用します。

図 背面パーツ内側に貼り付けるプラ板 図 貼り付け後
それにはまず、上左図の様な形でプラ板を切り、それを背面パーツの内側に貼り付け、加工後の未処理部分を覆い隠します。上右図の様に綺麗に隠せます。この時、可動パーツ部分を出す穴が小さいと、可動範囲が狭くなってしまいます。しかし、大きく空け過ぎると格好が悪くなってしまうので、腰パーツ本体に取り付けた後の可動範囲を想定して、穴の大きさを決定します。

図 腰パーツ本体の穴埋め
次に、腰パーツ本体の背面側の穴を埋めます。本来なら腰部背面パーツを接着する箇所ですが、背面パーツを可動化してしまったため、ここに大きな穴が空いてしまいます。この穴を埋めるのに、パテなどを使っても良いのですが、上述の通りなので、プラ板を使って簡単に仕上げます。
この時、大変な事が起こりました。上記にある腰両側面パーツ用のポリキャップ固定パーツを、何と紛失してしまいました。いくら探しても出てきません。これには参りました。しかし、参ってばかりでは一向に進まないのも事実です。仕方無いのでもう一回同じものを作ろうかとも思いましたが、こういったゲンゴウ合わせの一品物は、再製作が非常に困難です。それに相俟って、大事なパーツを紛失してしまった事に、また、この様な失態を犯してしまった自分の不甲斐無さに、気力を失ってしまいました。残された選択肢は2つ。諦めてもう一度同じ物を作る。気力さえ維持できれば、比較的簡単に問題は解決します。もうひとつの選択肢は、現行の案を破棄し、更に成果のある代替案を採用する事です。前者を選択すれば、労力だけで事は済みますが、これは少々悔しい上、アイデアの枯渇を意味するのではないか?との疑問を己にかし、鼓舞する意味で、ここは敢えて後者を選択します。現行案の問題点を打破する案をもって、これを代替案とします。(実はこの代替案を考えるのに少々時間を費やしてしまいました)
現行案の問題点は、腰パーツ本体に始めから付いているポリキャップ固定支持部が、腿を上げた時に干渉する点です。

図 腿に干渉する支持部
この問題を解消するには、腰両側部パーツの取り付け方法の改善が必要です。まず、腰両側部パーツの支持に下左図の様なものを使用します。

図 新案支持パーツ 図 腰両側部パーツ取り付け状態
新案支持パーツは、アルミ線を加工したものです。プラ棒やランナーから作っても良かったのですが、後から両側部パーツ取り付け位置の微調整を行う可能性が、極めて大きい様に思われたので、多少融通の利くアルミニウム材を使用しました。そして、このパーツに腰両側部パーツを取り付けた状態が上右図です。ポリキャップの様な軸方向の回転運動は出来なくなってしまいましたが、腿への干渉が少ない状態で、両側部パーツの取り付けが可能になります。この軸方向の回転運動が制限されても、特に問題無いかと思います。それによって得られるものの方が、より大きいと考えます。

図 支持部削除後 図 背面パーツ取り付け
新案の採用に伴い、ポリキャップ固定支持部の削除、及び旧案で実施したスリット加工の処理を行います。スリットの上部が少し残してあるのは、新案支持パーツをハメ込む溝として使用するためです。又、背面パーツ可動時の干渉を考慮し、腰パーツの後上部の角を落とします。これで概ね良さそうな感じなので、やっと先程作った可動化した背面パーツの取り付けを、上右図の様に行います。この時、背面パーツの可動範囲を広く取るため、従来の取り付け位置よりも、若干後ろ気味(1mm弱)に取り付けます。最後に両側部パーツとその支持パーツを取り付け、下図の様になります。

図 腰部改造完了
これで腰部分の改造は完了ですが、ちょっとおまけで、ついでに胴部パーツの改造もやってしまいます。改造といっても、ちょっと削って可動範囲を広くするだけです。

図 元の胴パーツ
元々の胴は上図の様に、背中側へ反る事は多少出来ますが、前に屈む事は出来ません。ここで、前後にもう少し傾けられる様に、下図の様に削ります。

図 加工後の胴パーツ
上図からは判りにくいかと思いますが、後ろ方向側も気持ち削ってはありますが、殆ど解りませんね。前方向は、正面から見えない程度に多めに削ったので、穴が空いてしまいました。上記同様、プラ板で隠します。これでこのステップを完了とします。新案を採用した事も含め、今回の改造の成果を下図に示します。

図 例のポーズ
少々アオリ気味に撮っていますが、なかなかに良い感じだと思います。腰より下は、無理無く例のポーズをとっています。しかも腰より上は真っ直ぐの状態を保っています。あの忌まわしい出来事から、不本意ながら採用した新案でしたが、自分で言うのも何ですが、こうして見ると実にカッコ良いと思います。もちろん、元の造型が素晴らしい事もありますが、この図を見て1/144サイズであるという事実は、解っていても、やはり受け入れ難いものですね。ってちょっと誉め過ぎですね。因みに横から見ると下図の様な感じです。やはり写真の撮り方もある様ですね。

図 横から